Nikon Z 30の動画撮影が途中で止まったときは、まず停止時に画面へ出た表示を確認してください。「カメラが高温になっています。温度がさがるまで使用できません。」は温度が原因、「動画記録を中断します。しばらくお待ちください。」はメモリーカードの書き込み速度が原因で、対処が異なります。温度が原因の場合、公式の対応はカメラ内部の温度が下がるまで撮影を一時休止することです。停止までの時間だけで原因を決めることはできません。
まず停止時の画面表示を確認する|高温とカードの書き込みは別の停止
Z 30の動画記録が止まる原因は、停止時の表示で分かれます。公式の警告メッセージでは、温度による停止とメモリーカードの書き込み速度による中断が別の項目として案内されており、対処もそれぞれ異なります。表示を確認してから対応を選んでください。
出典:ニコン Z 30 活用ガイド:警告表示と警告メッセージ
| 停止時の表示 | 公式が示す原因 | 最初の対処 |
|---|---|---|
| カメラが高温になっています。温度がさがるまで使用できません。しばらくおまちください。電源をOFFにします。 | カメラ内部の温度上昇、またはバッテリーの温度上昇 | カメラ内部の温度が下がるまで撮影を一時休止する。バッテリーが高温の場合は取り出して温度が下がるまで待つ |
| 動画記録を中断します。しばらくお待ちください。 | 動画の書き込み速度に対応していないメモリーカードを使用している | 書き込み速度に対応したカードへ交換するか、[画像サイズ/フレームレート]の設定を変更する |
| 警告メッセージが出ないまま終了した | 温度以外の終了条件に該当している可能性がある | 下の自動終了条件を確認する |
出典:ニコン公式Q&A:Z30に表示される警告表示と警告メッセージ
公式マニュアルでは、動画記録が自動的に終了する条件として次の6つが挙げられています。
- 最長記録時間に達したとき
- バッテリー残量がなくなったとき
- 撮影モードを切り換えたとき
- 静止画/動画セレクターを切り換えたとき
- レンズを取り外したとき
- カメラ内部の温度が上昇したとき
高温以外の条件でも記録は終了します。撮影中に誤ってダイヤルやセレクターに触れていないかも確認してください。
出典:ニコン Z 30 活用ガイド:動画を撮影する(オート)
止まる前に出るサイン|温度上昇警告のカウントダウンとRECランプ
Z 30は予告なく止まるとは限りません。カメラ内部の温度が上昇すると温度上昇警告とカウントダウンが表示され、カウントダウンが0になると撮影画面の表示が消灯します。消灯する30秒前からは赤字で表示されます。
撮影条件によっては、電源をONにした直後からカウントダウンが始まることがあります。気温が高い日や長時間撮影の直後は、撮り始める前に表示を確認してください。
動画モードでは、RECランプの点滅の仕方でも状態を判別できます。
| RECランプの点滅 | 公式が示す内容 |
|---|---|
| ゆっくり点滅 | メモリーカードに撮影できる残り時間がわずかになった |
| 速く2回点滅(繰り返し) | バッテリー残量がわずかになった |
| 速く4回点滅(繰り返し) | カメラ内部の温度が上昇した |
速く4回点滅している場合は温度が上がっているサインです。撮り直しのきかない場面では、この段階でいったん区切ることを検討してください。
高温で止まったときの対応と、再開してよいかの判断
温度が原因で止まった場合、公式の対応はカメラ内部の温度が下がるまで撮影を一時休止することです。バッテリーの温度が高い場合は、バッテリーをカメラから取り出して温度が下がるまで待ちます。手順は次の4ステップです。
- 電源をOFFにする。公式では、カメラが熱くなって撮影できない場合は内部の温度が下がるまで電源をOFFにするよう案内されています。
- バッテリーの温度を確認し、熱くなっている場合はカメラから取り出す。使用直後は熱くなっていることがあるため、取り出す際は注意してください。
- 直射日光と熱がこもる場所を避け、風通しのよい常温の場所に置く。冷蔵庫や保冷剤による急冷は行わないでください。急激な温度変化はカメラ内外に水滴を生じさせ、故障の原因になると公式に案内されています。
- カメラ内部の温度が下がるまで休止する。再び電源をONにしたときも温度上昇警告やカウントダウンが出る場合は、撮影を再開せず休止を続ける。
ボディー表面が熱くなること自体は故障ではないと公式に記載されています。一方で、再開までに必要な時間は、確認した公式資料の範囲では示されていません。「何分冷ませば必ず再開できる」とは言えません。警告表示が消えたことだけで判断せず、内部の温度が下がるまで休止するという公式の案内に従ってください。なお、バッテリーの温度が高いまま充電すると、充電できなかったり不完全な充電になったりする場合があると公式に案内されています。充電も温度が下がってから行ってください。
出典:ニコン Z 30 活用ガイド:カメラとバッテリーの使用上のご注意
公称の記録時間と、実際に止まるまでの時間が違う理由
公式の「最長125分」はフルHD 24p/25p設定・常温25℃という条件付きの数値で、4K UHD時の撮影時間の目安は約35分とされています。公式仕様にも、その他の条件ではバッテリー寿命やカメラの内部温度によっては125分に達しない場合があると明記されています。
出典:ニコン Z30:主な仕様
| 出典の種類 | 条件 | 記録時間 |
|---|---|---|
| メーカー公式仕様 | フルHD 24p/25p、常温25℃ | 最長125分 |
| メーカー公式仕様 | 4K UHD | 目安 約35分 |
| 第三者の個別テスト | 室内 約28℃、4K30p、初期設定、モニターを開いた状態 | 22分07秒で停止 |
| 第三者の個別テスト | 同上、モニターを閉じた状態 | 21分55秒で停止 |
| 第三者の個別テスト | 室内 23℃前後、4K(フレームレートは統一されていない)、外付けヒートシンク+静音ファン2機 | 52分53秒〜2時間5分(掲載8試行中、2時間到達は2回) |
出典:第三者の撮影テスト:室内約28℃でのZ 30の停止時間
出典:ゼロからBLOG:Z30のヒートシンク・冷却ファン装着テスト
測定条件が異なるため、これらの数値を直接比べることはできません。これらは撮影条件の異なる個別報告であり、温度や機材構成それぞれの影響を切り分けた比較ではありません。冷却アクセサリーを追加した報告でも、4Kの掲載8試行中、2時間の撮影に到達したのは2回にとどまっており、冷却用品が高温停止を防ぐと保証することはできません。
使用温度は0℃〜40℃と公式に定められていますが、この範囲内でも気温が高い環境や長時間撮影の直後には自動終了が起こりうると公式に案内されています。停止までの時間が公称の目安より短いことだけでは、故障と判断できません。
繰り返し停止する場合に記録する情報と相談先
同じ症状が繰り返す場合は、停止するたびに撮影条件を記録してください。条件をそろえずに比較しても原因は絞り込めません。記録した内容は、そのままニコンへの相談材料になります。
| 記録する項目 | 記入例 |
|---|---|
| 停止時の表示 | 高温の警告メッセージ/動画記録を中断します/表示なし |
| 画像サイズ・フレームレート | 4K UHD 30p/フルHD 60p など |
| 周囲の温度と場所 | 屋外 32℃ 直射日光/室内 25℃ など |
| 給電方法 | バッテリーのみ/USB給電あり |
| 直前の使用状況 | 連続撮影の直後/電源ONから何分後に開始したか |
| 開始から停止までの時間 | 開始時刻と停止時刻 |
| モニターの状態 | 開いた状態/閉じた状態 |
設定を変えて試す場合は、一度に1項目だけ変更すると差が分かります。フレームレートや画質を下げた条件でも同じ時間で止まるのか、屋内でも再現するのかを分けて確認してください。
記録した条件と表示を添えて、ニコンのサポート窓口へ相談します。修理や点検が必要かどうかの判断は、この記事では代替できません。
よくある質問
何分冷ませば撮影を再開できますか?
確認した公式資料の範囲では、冷却に必要な時間は示されていません。公式の案内は、カメラ内部の温度が下がるまで撮影を一時休止するという表現にとどまります。警告表示が消えたことだけを再開の十分条件とせず、内部の温度が下がるまで休止してください。
冷却ファンやヒートシンクを付ければ4Kで長時間撮影できますか?
確実とは言えません。外付けのヒートシンクと静音ファンを装着した第三者テストでも、4Kの掲載8試行中、2時間の撮影に到達したのは2回でした。同じ報告では、フルHDであれば2時間の撮影を完走できたとされています。長時間の記録が必要な場面では、画質やフレームレートの設定も見直す候補になりますが、必要な時間を撮影できる保証にはなりません。
4Kで20分ほどで止まるのは故障ですか?
それだけでは判断できません。公式の4K UHD約35分はあくまで目安で、気温や直前の使用状況によって短くなることが公式に示されています。フルHDでも繰り返し止まる、電源ON直後にカウントダウンが始まるなど、条件を変えても再現する場合は、記録した条件を添えてサポート窓口へ相談してください。
まとめ
- 原因は停止時の表示で切り分ける。高温の警告メッセージとカードの書き込み中断は別の停止で、対処も別。
- 温度上昇警告のカウントダウンと、RECランプの速い4回点滅が止まる前のサインになる。
- 高温で止まったら電源をOFFにし、温度が下がるまで一時休止する。急冷はしない。
- 公称125分はフルHD 24p/25p・常温25℃の条件付き。停止までの時間だけで原因や故障は判断できない。
- 繰り返す場合は表示・設定・温度・給電・直前の使用を記録し、それを添えてサポート窓口へ相談する。

