Windows 11の回復環境でUSBキーボード・マウスが反応しない時の確認ポイント|WinRE・更新不具合・BitLocker画面を整理

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Windows 11が起動している間はUSBキーボードもマウスも問題なく動いているのに、回復環境(WinRE)に入ったとたんに一切反応しなくなる。そういった症状で困っている場合、原因はいくつかのパターンに分かれます。

この記事では、Windows Updateの既知の不具合、接続環境の問題、BitLocker回復キー入力画面での注意点を順に整理します。初期化や再インストールへ進む前に、まず状況を切り分けることが重要です。

Contents

通常起動中は使えるのに、回復環境に入ると反応しない

「Windows上では正常に動いているのに、回復環境だけ操作できない」という状態は、通常のUSB認識トラブルとは別の問題です。Windows本体とWinREは異なる環境で動いており、WinREは最小限のドライバ構成で起動します。そのため、Windowsで問題なく使えているUSBデバイスが、WinREでは認識されないことがあります。

また、BluetoothキーボードやUSBドングル式の無線キーボードは、WinREを含むプリブート環境では多くの場合認識されません。Bluetooth・無線方式のデバイスを使っている場合は、有線USBキーボードに切り替えることが先決です。

この前提を踏まえたうえで、まず確認すべき状況を整理します。

  • 通常のWindows起動中にもUSBキーボード・マウスが動かない → 通常のUSB認識トラブル(この記事の対象外)
  • 通常起動中は正常、回復環境だけ動かない → この記事で扱う状況

最初に確認すること

まず以下の項目を順番に確認してください。

  1. 有線USBキーボード・マウスを使っているか
    Bluetooth・無線ドングル式のデバイスはWinREで動作しないことがあります。有線USBに切り替えてください。
  2. USBハブを経由していないか
    USBハブ経由ではなく、PCのUSBポートに直接接続してください。
  3. 別のUSBポートに差し替えてみたか
    USB3.0(青い差し込み口)からUSB2.0ポートへ変更するなど、別のポートで試してください。
  4. Windows Updateを最新の状態にしているか
    2025年10月の更新プログラムに起因する既知の不具合があり、修正パッチが提供されています(後述)。
  5. BitLocker回復キー入力画面で詰まっているか
    その場合は、入力方法に固有の注意点があります(後述)。

Windows Updateの既知の問題が原因になっているケース

2025年10月14日に配信された累積更新プログラム「KB5066835」を適用した環境で、WinREでUSBキーボード・マウスが一切反応しなくなる不具合が発生しました。Microsoftはこの問題を公式の既知の問題として確認しています。

対象となる環境

  • Windows 11 バージョン 24H2
  • Windows 11 バージョン 25H2
  • Windows Server 2025

Microsoftが公式に確認している症状は「KB5066835を適用後、WinRE内でUSBキーボード・マウスが動作しなくなる。なお、Windows上での通常動作は継続する」というものです。

修正更新プログラム:KB5070773

この問題を修正するため、2025年10月20日に帯域外(Out-of-Band)更新プログラム「KB5070773」が緊急リリースされました。Windows Update経由で自動的に配信されており、後続の月例更新プログラムにも同修正が含まれています。

KB5070773を適用後のビルド番号は以下の通りです。

  • Windows 11 24H2:OS ビルド 26100.6901
  • Windows 11 25H2:OS ビルド 26200.6901

「設定」→「Windows Update」→「更新の履歴」でビルド番号を確認し、上記以降のビルドになっていれば修正済みです。

注意点:手動適用ではWinREが更新されない場合がある

Microsoft Update Catalogからダウンロードして手動で適用した場合、WinRE(回復環境のイメージ)が更新されないケースがMicrosoftコミュニティフォーラムでも複数報告されています。Windows Updateによる自動適用で完了させることが推奨されます。手動適用後もWinREで症状が続く場合は、Windows Updateで再度更新プログラムを確認してください。

KB5070773を適用できない場合の暫定対処

修正パッチを適用できない状況でWinREを操作する必要がある場合、Microsoftは以下の方法を案内しています。

  • PS/2接続のキーボード・マウスを使用する(今回の不具合の影響を受けない)
  • タッチスクリーン搭載機は、タッチ操作でWinREを操作する
  • 以前作成済みのUSB回復ドライブから起動して操作する

なお、winre.wim(WinREイメージファイル)を古いバージョンに差し替えるという方法もコミュニティで紹介されていますが、システムファイルの直接変更を伴うため、この記事では手順の案内は行いません。

まず試す基本の接続確認

Windows UpdateやKB5070773とは関係なく、接続環境に起因してWinREでキーボード・マウスが認識されないケースもあります。以下を確認してください。

USBポートを変更する

現在接続しているポートとは別のUSBポートに差し替えてください。特にUSB3.0ポート(青い差し込み口)で認識しない場合、USB2.0ポートに変更すると改善することがあります。WinREは最小構成で動作するため、ポートの種類によって挙動が変わる場合があります。

USBハブを経由しない

USBハブ(分岐器)を経由してキーボードやマウスを接続している場合、WinREでは認識されないことがあります。ハブを使わず、PCのUSBポートに直接接続してください。

別のキーボードで試す

手元に別の有線USBキーボードがある場合は、差し替えて確認してください。使用しているキーボード自体に問題がある可能性を除外できます。

BIOS/UEFI設定でUSBが有効になっているか確認する

BIOS/UEFI設定でUSBポートが無効化されている場合、WinREを含むプリブート環境でUSBデバイスが認識されないことがあります。PCメーカーのサポートページを参照し、BIOS/UEFIのUSB設定(「USB Boot Support」「External USB Ports」等の項目)が有効になっているか確認してください。

BIOS/UEFI設定の変更は、他の起動設定に影響を与える可能性があります。変更前に現在の設定を記録し、不明な項目は変更しないでください。

BitLocker回復キー入力画面で詰まった時の注意点

回復環境への移行時にBitLocker回復キーの入力画面が表示される場合があります。この画面は、WinREとは別のプリブート環境で動作しており、それぞれ別の問題として切り分けが必要です。

Bluetooth・無線キーボードはこの画面では動かない

BitLocker回復キー入力画面は、WindowsもWinREも起動していない段階で表示されます。この環境ではBluetoothや無線ドングル式のキーボードが認識されないことがほとんどです。有線USBキーボードに切り替えてください。

入力するのは「48桁の数字」

画面に表示される「回復キーID」(短い英数字)は確認用の識別番号であり、入力は不要です。入力するのは別途保管している48桁の数字のみです。この2つを混同すると先に進めません。

テンキーではなく上段の数字キーを使う

テンキーはNumLockの状態によって入力が無効になる場合があります。上段(1〜0)の数字キーを使って入力してください。

回復キーの確認先

BitLocker回復キーは以下の場所に保存されている可能性があります。

  • Microsoftアカウント(デバイスのページから確認できます)
  • Azure Active Directory(職場・学校アカウントの場合)
  • 印刷または手書きで保存した書面
  • USBメモリに保存したファイル

KB5066835の不具合が原因でキーボードが反応しない場合、KB5070773を適用してからWinREに入り直すことで操作できるようになるケースが報告されています。ただし、現在の状態でWindowsが起動できるかどうかによって手順が異なります。

それでも操作できない場合の安全な次の手順

ここまでの確認をすべて試しても操作できない場合は、以下の順序で検討してください。データの消失リスクを伴う操作は、後回しにするほど選択肢が広がります。

  1. Windows Updateを確認する
    Windowsが起動している状態であれば、まずKB5070773が適用済みかどうかを「設定」→「Windows Update」→「更新の履歴」で確認してください。未適用の場合は更新を実行し、再起動後にWinREへの入り方を試し直してください。
  2. Windowsインストールメディアから起動する
    MicrosoftのWebサイトで「メディア作成ツール」を使って作成したUSBインストールメディアから起動すると、WinREと同等のトラブルシューティング画面にアクセスできます。コミュニティでは、このメディアから起動することでUSBキーボードが認識されるようになったという報告が複数確認されています。メディア作成ツールの詳細はMicrosoft公式サポートページを参照してください。
  3. BitLockerが有効な場合は初期化の前に回復キーを確認する
    「このPCを初期状態に戻す」などのリセット操作はデータが消去されます。実行前に必ずBitLocker回復キーの保管状況を確認してください。回復キーが確認できない状態で初期化を進めると、ドライブにアクセスできなくなる場合があります。
  4. メーカーサポートに問い合わせる
    上記の手順で解決しない場合、またはハードウェアの故障が疑われる場合は、PCメーカーのサポート窓口に相談してください。

まとめ|回復環境だけの入力不具合は更新情報と接続条件を分けて確認する

Windows 11の回復環境(WinRE)でUSBキーボード・マウスが反応しない場合、大きく3つの原因に分けて確認できます。

  • Windows Updateの既知の不具合:2025年10月14日配信のKB5066835が原因。修正パッチKB5070773をWindows Update経由で適用することで解消される
  • 接続環境の問題:USBハブ経由・無線方式・差し込むポートの種類が原因になっていることがある。有線で本体ポートに直接接続することが基本
  • BitLocker回復画面の入力上の注意:WinREとは別の環境であり、入力するのは48桁の数字のみ、テンキーではなく上段キーを使う

いずれの場合も、データを消去するリセット操作はすべての確認を終えてから検討してください。BitLockerが有効な環境では、回復キーを手元に確保してから作業を進めることが重要です。

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この記事を書いた人

S.Sのアバター S.S Fixory 運営者/テック系トラブルシューティング執筆

Fixory運営者。PC・ゲームデバイス・ネットワーク・スマホの「動かない・認識しない」を解決するトラブルシューティング記事を執筆しています。メーカー公式ドキュメントとコミュニティの一次情報を照合し、症状別に最短で原因を切り分けられる手順として整理することを方針としています。

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